【8月8日 AFP】米国で、低所得者世帯の未就学児の肥満率がこの数十年間で初めて低下したことが、米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)の調査結果から明らかになった。

 CDCの報告によると、2~4歳の児童1200万人を対象に実施した調査の結果、低所得者世帯の未就学児の肥満率は2008年~11年に19州でわずかながら低下した。CDCのトーマス・フリーデン(Thomas Frieden)所長は「依然として肥満はまん延しているものの、幾つかの州の子どもたちの中にはこの傾向に変化がみられる」と指摘した。

 CDCの過去の調査では、全米における肥満児の割合は8人中1人だった。また、3~5歳で過体重や肥満と診断された子どもは、成人してからも過体重や肥満になる割合が通常の5倍も高いとの結果も出ていた。

 米国の子どもたちの健康的な食生活運動を推進しているミシェル・オバマ(Michelle Obama)米大統領夫人は「皆で取り組めば、米国の子どもたちに、より健康な生活を始めさせられるとの私の信念が証明された」と、今回のCDC調査報告を歓迎している。

 米国の低所得者層に肥満が多くみられるのは、良質な食品がそろったスーパーマーケットで買い物ができないことが理由とされる。(c)AFP