【8月6日 AFP】その男たちはどこからともなく現れ、許可無く掘削して現場を荒らし、近くで行われていたサッカーの試合をも台無しにする──だが、誰が地下に埋まった10トンもの金を拒むことができるだろうか。

 パラグアイの首都アスンシオン(Asuncion)近郊のカピアタ(Capiata)で2日から地面を掘り続けている20人ほどの男たちのグループは、この場所には金が埋まっていると主張する。

 警察の監視のもと、重機で掘削を続けるグループのリーダー、アルベルト・ディアス(Alberto Diaz)さんは、19世紀のパラグアイの軍事的英雄で、アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイとの戦争で戦死したフランシスコ・ソラーノ・ロペス(Francisco Solano Lopez)元大統領が所有していた大量の金の存在を示唆する歴史的な記録があると話す。

 だが、掘られた穴は最も深いところで15メートルほどに達し、地滑りや地下水の噴出を引き起こしている。

 4日には、近くで開催された地元サッカーリーグの試合そっちのけで約300人のやじ馬が集まり、掘削や地滑りの様子に釘付けになった。

 政府の環境保護局が5日明らかにしたところによると、グループは無許可で掘削をしているという。(c)AFP