【8月2日 AFP】アフリカ南部のジンバブエで7月31日に投票が行われた大統領選と国会・地方議員選挙で、現職のロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領(89)率いるジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)の高官は1日、勝利を宣言した。一方で大統領選の対立候補、モーガン・ツァンギライ(Morgan Tsvangirai)首相は選挙を「茶番」と批判し、ムガベ陣営の勝利を否定した。

 匿名を条件に取材に応じたZANU-PFの高官は、大統領選挙でも議会選挙でも、ツァンギライ首相と同首相が率いる民主変革運動(Movement for Democratic ChangeMDC)にムガベ陣営が圧勝したと述べた。国会議員選挙の公式結果では、1日の時点で全210議員のうち28人の当選が発表され、そのうちの25議席をZANU-PFが獲得した。

 ムガベ氏の33年に及ぶ統治を終わらせるため、3度目の立候補を行ったツァンギライ首相はZANU-PFの勝利宣言を直ちに一蹴、不正行為が多数指摘されていることに触れ、「これはごまかしの選挙であり、国民の意思を反映していない」と述べた。さらに、「われわれの意見では、この選挙は完全に無効で、壮大な茶番劇だ」と付け加えた。

 同国選挙管理委員会は、得票数の計算は完了しており、現在照合作業を行っているとしている。最終的な開票結果は投票日から5日以内に発表される見込みで、警察はそれ以前に非公式な結果を発表した者は逮捕すると警告している。(c)AFP/Fanuel JONGWE