【8月2日 AFP】イタリアの最高裁判所は1日、脱税の罪に問われていたシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)元首相に対し、禁錮4年の有罪判決を言い渡した。ベルルスコーニ元首相の初の有罪確定で、同国政界には動揺が広がっている。

 ベルルスコーニ元首相率いる自由国民党(People of FreedomPDL)が一翼を担う連立政権での緊張が高まることが懸念される中、エンリコ・レッタ(Enrico Letta)首相は「国益のために」冷静さを保つよう呼びかけた。

 最高裁は禁錮4年とした下級審の判決を支持したが、うち3年は恩赦が適用される。また、元首相は収監されずに、自宅軟禁または社会奉仕活動に就くものとみられる。一方、元首相を上院から追放することになる公職禁止については、審理を高裁に差し戻した。

 今回の判決に対する条件等については今後決定されるが、専門家らは、政治活動を行うためには検察の許可が必要となり、選挙への立候補資格がはく奪される可能性があると指摘している。(c)AFP/Dario THUBURN