近くで作業をしていた別の女性は、勤務期間6年になるベテランで、庭木の世話もするそうだが、やはり最も重要な作業は芝生の手入れだという。「退屈かって?そんなことは全くありません。このような特別な場所で働けることは大きな名誉なんです。宮殿の庭を美しく保つという自分の仕事を誇りに思っています」と、外国人記者らに同行した北朝鮮政府の付き添い人を通じて語った。

 北朝鮮が外国に誇示する平壌は、比較的緑が多い。市内各所にある巨大な記念像の印象を緑の芝生が和らげ、大通り沿いには街路樹や草地が設けられている。こうした緑を常に維持するためには、途方もない努力が必要で、平壌市内の各地で草地の手入れに励む男女の作業の一団を見かけることは、北朝鮮では日常的な光景となっている。

 錦繍山太陽宮殿の芝生を手入れする一団の1人、キム・ホジョンさんによれば、庭園内に芝が生えない場所があれば、芝生が生い茂った場所から芝を1本1本引き抜いて移植するという。そんな気の遠くなる作業にも、キムさんは疲れたり飽きることはないと話す。「完全に精神的な問題です。楽しめる仕事をしていれば、そんな気持ちは起きません」

 宮殿での作業は、気温が氷点下17度になることもある冬を含め、1年を通して行われる。キムさんは「雪が積もった時はブラシで掃き出します。大変な作業だけど、おかげで体が温まります」と語った。(c)AFP