【7月30日 AFP】ネパールに生息する野生のロイヤルベンガルトラが、わずか4年で64%増の198頭にまで増加したことが、29日の世界タイガー・デー(World Tiger Day)に合わせて首都カトマンズ(Kathmandu)で開催された会合で発表された。

 テク・バハドゥル・タパ・ガルティ(Tek Bahadur Thapa Gharti)森林土壌保全相は記者団に対し、「調査の結果、野生のロイヤルベンガルトラの成体数は現在、198頭であることがわかった」と話し、さらに、2022年までに個体数を現在の2倍にするとの目標を示した。

 野生生物保護専門家らは、2009年に行われた類似の調査で121頭だったロイヤルベンガルトラの個体数が急激に増加した背景には、密猟の取り締まり強化と生息域管理の改善があったとみている。野生生物専門の生態学者、マヘスワル・ダカル(Maheswar Dhakal)氏は、「法による規制が重要な役割を果たした」と指摘する。

 一方、世界自然保護基金(World Wildlife Fund for NatureWWF)は、世界のトラの個体数は1900年の10万頭から3200頭にまで減少しており、絶滅の危機に瀕していると警鐘を鳴らしている。(c)AFP