【7月28日 AFP】五輪の競泳で5個の金メダルを獲得したオーストラリアのイアン・ソープ(Ian Thorpe)が、肩の故障のため2016年のリオデジャネイロ五輪出場を断念する可能性が出てきた。28日、同国メディアが伝えた。

 2012年のロンドン五輪出場を果たせなかった30歳のソープは、肩の故障のためプールの中での練習に支障をきたしており、輝かしい成績を残していた頃の泳ぎを再現できないと語った。

 ソープは英日曜紙サンデー・テレグラフ(Sunday Telegraph)に対し、「僕は、もはや現実的ではなくなったかもしれないことを、排除できないような男にはなりたくないと思っている」と語った。

「水泳は続けるつもりだけれど、現実的に競技のトップレベルに戻れるとは思わない」

 ソープは、純粋に水泳を愛しているという理由でコーチとのトレーニングを続けるとコメントした。

 2014年にグラスゴー(Glasgow)で開催される英連邦競技大会(コモンウェルス・ゲームズ、Commonwealth Games)とリオ五輪出場に名乗りを上げているソープは、プールでの練習の距離を増やさなければいけないと語っていたが、計画通りにメニューをこなせず苦しんでいた。

 2000年のシドニー五輪と2004年のアテネ五輪で合計5個の金メダルを獲得し、オーストラリア史上最多のメダルを手にした選手となったソープは、2006年に24歳で現役を引退し、5年後の2011年に現役に復帰した。

 ソープは2001年の第4回世界水泳選手権(4th FINA World Championships)では、史上初めて大会11種目のうち6種目で金メダルを獲得した。また、英連邦競技大会では2002年のマンチェスター(Manchester)大会での6個を含む、通算11個の金メダルを獲得して居る。

 また、ソープは長水路の個人種目で13個の世界記録を樹立している。(c)AFP