【7月25日 AFP】(一部更新、写真追加)スペイン北西部ガリシア(Galicia)自治州サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)市近郊で24日午後8時42分(日本時間25日午前3時42分)ごろ、旅客列車が脱線する事故が起きた。現地の司法当局者の25日未明の発表によると、これまでに77人の死亡が確認され、負傷者は143人に上っている。

 事故列車は首都マドリード(Madrid)発フェロル(Ferrol)行きで、乗客218人、乗員4人が乗っていた。4車両が脱線し、折り重なるように大破。司法当局によると、現場で73人の遺体が収容され、この他に搬送先の病院で4人が死亡した。まだ捜索されていない車両もあるため、死傷者は増える可能性がある。 

 公共テレビTVEはスピードの出し過ぎが脱線の原因だった可能性があると報じたが、スペイン国鉄(Renfe)の広報担当者は原因を断定するには時期尚早だと話している。ある目撃者は現地のラジオ局に、カーブで複数の車両が数回転覆して、車両同士が折り重なったと話した。

 サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)市当局は、同地に埋葬された聖ヤコブ(Saint James)の祝日である25日に予定されていたコンサートと花火大会を中止すると発表した。同市にある聖ヤコブの聖堂は、中世からキリスト教徒が巡礼してきた有名なサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の終着地。(c)AFP