【7月22日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は19日、「スーパービーナス」と呼ばれる巨大金星型惑星と「スーパーアース(巨大地球型惑星)」のイメージ図を公開した。

 太陽系外惑星のスーパービーナスとスーパーアースは、それぞれ太陽系の金星と地球に似ているが、ともに質量はより大きい。太陽系と似ている点は、スーパーアースには海が存在し、スーパービーナスは乾燥した有毒で荒廃した地とみられることだ。

 研究者たちは、スーパービーナスとスーパーアースのような異なる2種類の惑星を区別するために「ハビタブルゾーン(生命居住可能領域)」と呼ばれる概念を用いる。ハビタブルゾーンとは、ある恒星の周囲で、生命の存続に不可欠な要素である水が液体で地表にとどまることが可能な圏内を指す。地球は太陽周辺のハビタブルゾーンに位置している。

 最近の研究では、NASAのケプラー計画(Kepler Mission)によって発見された「ケプラー69c(Kepler-69c)」に注目が集まっている。地球の1.7倍の大きさで、2700光年離れた場所にある「ケプラー69c」は元来、このハビタブルゾーン内にあると考えられていたが、分析の結果、ハビタブルゾーンのわずかに外側に位置していることが示され、スーパーアースよりもスーパービーナスに近いとみられている。つまり、「ケプラー69c」は熱帯の楽園などではなく、火山活動が活発で焼けつくような灼熱(しゃくねつ)の星である可能性が高い。(c)AFP