【7月21日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)の監督を、がんの治療のために退任することが発表されたティト・ビラノバ(Tito Vilanova)氏が、手紙の中でクラブ、ファン、その他励ましの言葉を寄せた人々への感謝を示し、治療の道へ踏み出す決意を語った。

 現在44歳のビラノバ氏は、2011年1月に耳下腺にできた腫瘍を除去する手術を受けたが、2012年12月に再発したため、米ニューヨーク(New York)で10週間の化学療法と放射線治療を受けた。

 その後ビラノバ氏は3月にFCバルセロナの指揮官に復帰し、クラブをリーグ制覇へと導いていたが、19日に退任が発表された。

 20日、クラブの公式ウェブサイトには、ビラノバ氏からの別れの公開書簡が掲載された。

「チームの一員として(ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)前監督のアシスタント時代も含めて)素晴らしい5年間を過ごし、あらゆる監督が夢見ることを現実とした今、プロフェッショナルとしての人生に訪れた変化に立ち向かうべき瞬間がやって来ました。私は持てるエネルギーを注ぎ込んで、1年半前に診断されたこの病の処置を続けなければなりません」

「私が今後受ける治療を考えると、FCバルセロナのトップチームの監督という職務に100パーセントの力を注ぐことは勧められない、というのが医師の見解でした。とはいえ私はクラブから大きく離れるつもりはありませんし、深く愛するこのクラブで、スポーツに関わる別の仕事を続けるつもりでいます」

「忘れがたい経験をともにしてきた特別な人々、選手、スタッフ、友人のグループを離れるのは、簡単なことではありません」と惜しんだビラノバ氏は、クラブの「人間的資質」をたたえ、「永遠に感謝している」と強調した。

 そして自身を支えた医療スタッフに謝意を伝え、ファンを含めたクラブにゆかりのあるすべての人々に対し、支えてくれたことへの「心からの」感謝を贈った。

「私は落ち着いた強い心を持って、病の処置という新しいステージに進み、そしてすべてがうまくいくことをこの上なく確信しています」と語ったビラノバ氏は、同時に、スポットライトの下を離れ、家族とともに病に立ち向かう今後は、プライバシーを尊重してほしいとも訴えた。

 最後にビラノバ氏は、「この世界一のチームを率いる新監督へ、幸運と成功を心から祈っていることを記し、終わりにしたいと思います」という言葉で手紙を締めくくった。(c)AFP