【7月17日 AFP】(記事更新)世界陸上の男子100メートル王者ヨハン・ブレイク(Yohan Blake、ジャマイカ)が、ハムストリングの負傷により、8月に控える第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)を欠場することが明らかになった。

 23歳のブレイクは、4月にジャマイカで行われた競技会以降、ハムストリングの痛みに悩まされていた。

 ブレイクの代理人は16日、「今年の4月から抱えている故障の影響により、彼の状態が実力を発揮するために必要なレベルに達することができなかった」とコメントした。

 ブレイクは今回のけがで、世界選手権の選考会となるジャマイカ選手権(Jamaican national championships 2013)の欠場を余儀なくされていた。

■相次ぐ有力選手の欠場、大会運営に影響を及ぼす可能性

 前回王者のブレイクの欠場は連覇の可能性を奪うだけでなく、ドーピング問題により数名の有力選手が欠場を表明している大会にとって大きな痛手となる。

 14日には米国のタイソン・ゲイ(Tyson Gay)をはじめ、ジャマイカのアサファ・パウエル(Asafa Powell)、女子短距離で五輪金メダルを獲得しているジャマイカのシェローン・シンプソン(Sherone Simpson)が、ドーピング検査で陽性反応を示したことが明らかにされている。

 ブレイクの自己ベスト9秒69は、同じジャマイカ出身で世界最高記録保持者のウサイン・ボルト(Usain Bolt)に次いで史上2番目の記録となっている。また、ゲイも9秒69を記録している。

 第13回世界陸上大邱大会(13th IAAF World Championships in Athletics Daegu)でブレイクは、ボルトがフライングにより失格となった男子100メートル決勝を制し、同種目の金メダルを手にしていた。

 五輪初出場となった2012年のロンドン五輪でブレイクは、100メートルと200メートルの両種目で銀メダル、4x100メートルリレーで金メダルを獲得している。

 ブレイクは2012年8月にスイスのローザンヌ(Lausanne)で行われたダイヤモンドリーグ(IAAF Diamond League 2012)で自己べストの9秒69を記録している。(c)AFP