【7月12日 Relaxnews】イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」の期間中、空港や航空機内で祈祷したり、聖典コーランを詠唱するイスラム教徒に出くわしても驚かないように――。米運輸保安局(Transportation Security AdministrationTSA)がこのほど、旅行客向けにこんな助言を公式ウェブサイトに掲載した。

 イスラム教徒の慣習になじみの薄い旅行客や警備員が、公共の場で祈る姿に不安を覚えたり、無用な疑念を抱いたりしないよう予防線を張った措置ともいえる。

 今年のラマダンは9日~8月8日まで。イスラム教徒は夜明けから日没まで断食するしきたりだ。

 TSAが出した「ラマダン入門(Ramadan 101)」ともいえる声明は、ラマダン期間中には空港内各所や保安検査場、旅客機の機内でイスラム教徒が祈ったり瞑想(めいそう)する可能性があると指摘。「ラマダンがイスラム教徒にとって非常に重要な宗教行事だと理解している」と述べ、世界各地の空港で起き得る光景について次のように説明している。

- 空港や機内で祈祷するイスラム教徒の旅行客が、通常より増えると予想される。

- 日中、イスラム教徒は一切の飲食をしない。

- 祈祷前にイスラム教徒は体を清めるため、空港のトイレで体の一部を洗う人々に出会う可能性がある。

- 空港や機内で、コーランを読唱するイスラム教徒に遭遇するかもしれない。

- 祈祷用の数珠を持ち歩いたり、ずっと祈りの言葉をつぶやき続けるイスラム教徒もいる。

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