【7月7日 AFP】(一部更新、写真追加)韓国・ソウル(Seoul)発アシアナ航空(Asiana Airlines)のボーイング(Boeing)777型機が米サンフランシスコ国際空港(San Francisco International Airport)で着陸に失敗した事故について、アシアナ航空の尹永斗(Yoon Young-Doo)最高経営責任者(CEO)は7日、ソウル市内で記者会見し、事故機に機械的な異常はなかったと述べた。

 同CEOは「この旅客機は2006年3月に購入した。現時点で承知しているところでは、エンジンや機械面の異常はなかった」と述べるとともに、事故で死亡した2人が中国国籍だと付け加えた。

 同CEOはまた、当時の機内放送は着陸前にシートベルト着用を求める通常通りの内容であり、緊急事態の案内はなかったと述べた。操縦士については、1人は飛行時間が1万時間、もう1人は9000時間をそれぞれ上回っており、「当社のパイロットは航空規則に厳格に適合している」と強調した。

■死者2人は10代の中国人女性

 同CEOは、死亡した2人の座席の位置が機体後方だったことを明らかにした上で、会見に出席した記者団のテレビカメラの前で深く頭を下げて謝罪し、全力で事故対応にあたる姿勢を示した。

 ソウル市内のアシアナ航空本社には事故の詳細や安否に関する情報を求める乗客の家族や親族らが詰めかけた。同航空の死亡事故は、同社のボーイング737型機が韓国の山に墜落し、68人が死亡した1993年6月以来。

 韓国国土交通省によると、死亡した2人はいずれも女性で、1996年と97年生まれ。機体の尾部が事故直前に滑走路に接触したことで「機体の進路が左にそれ、滑走路を外れた」という。同省は、韓国政府や同航空の関係者を含む20人前後が搭乗した特別便が、サンフランシスコに向けて出発したと発表した。(c)AFP