【7月7日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)は6日、女子シングルス決勝が行われ、大会第23シードのザビーネ・リシキ(Sabine Lisicki、ドイツ)は1-6、4-6で第15シードのマリオン・バルトリ(Marion Bartoli、フランス)に敗れた。

 決勝という舞台で本来の姿を見失って敗れたリシキは、試合後に涙を流した。ここまでは笑顔で自身初となる四大大会(グランドスラム)決勝へたどり着いたリシキだったが、この日は感情のコントロールに苦心し、なすすべなくストレートで敗れた。

 わずか1時間21分での敗戦後、リシキは完全に感情の歯止めを失いながら、センターコートの観客へ向けて言葉を発した。

 今大会、4回戦でウィンブルドン優勝5度のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)を破っているリシキは「私が状況そのものに圧倒されたところはあったけれど、勝ったのはマリオンの力。試合を完璧にコントロールしたし、ツアーでの長い経験もあるから、優勝にふさわしいと思う。もう一度チャンスが来たらいいけど」とコメントした。

「この大会は今でも大好き。お客さんが大好きだし、今日も私が落ち着けるように助けてくれたけど、ちょっとマリオンが良すぎた」

 1996年に優勝したシュテフィ・グラフ(Steffi Graf)氏以来となる、ドイツ人選手のウィンブルドン制覇を目指していたリシキは、プレイヤーズボックス席から見守った両親のリチャード(Richard Lisicki)さんとエリザベス(Elisabeth Lisicki)の方に向くと、人目もはばからずすすり泣いた。

「チームのみんなに感謝したい。みんな、いつも私のそばに居てくれて、色々な浮き沈みがあった中で、たくさんのことを一緒に乗り越えてきたわ」

「勝ちたかったけど、でも、できるなら、もう一度優勝のチャンスを手にできればと思う」

(c)AFP/Dave JAMES