【7月1日 AFP】英紙ガーディアン(Guardian)が米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者から入手した内部文書で、米情報機関が日本やフランス、イタリアなど38の大使館・代表部を標的とした情報収集活動を行っていたことが明らかになった。

 同紙の電子版が6月30日に報じたところによると、スノーデン元職員が暴露した米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)の文書の1つには、米情報当局が各国の在米大使館や国連(UN)代表部を標的として電子通信機器に盗聴装置を仕掛けたり、特殊アンテナを使用して通信を傍受したりしていたことを示す内容が書かれていた。

 2010年の文書によると、米首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)にあるフランス、イタリア、ギリシャの大使館が盗聴されていたほか、日本、メキシコ、韓国、インド、トルコも作戦の対象として挙げられていた。

 ガーディアン紙が入手した文書によると、ワシントンにある欧州連合(EU)代表部を標的とした作戦「Perdido」では暗号ファクシミリ端末に盗聴装置が仕掛けられていた。EU加盟国間の意見の相違を探るためとみられる。

 フランスの国連代表部に対する作戦は「Blackfoot」、在米仏大使館に対する作戦は「Wabash」、在米イタリア大使館に対する作戦は「Bruneau」と呼ばれていた。(c)AFP