【6月27日 AFP】日本たばこ産業(Japan TobaccoJT)は26日、たばこのパッケージに表示される健康被害に関する警告の表示面積を拡大するよう義務付ける新規制は事業の妨げになるとして、タイ政府を提訴したことを明らかにした。

 タイ保健省は先に、国内で販売されるたばこ全商品について、箱の両面に表示する警告の大きさを現行のパッケージ面積の50%から85%に拡大する方針を決定した。新たな規制は10月に発効する。

 JTは、この変更について「合法的な競争や知的財産権、表現の自由に過度の影響を与える」と主張。「タイで当社の銘柄や重要な商標を使用し続ける能力を保護するため」、19日にタイで訴訟を起こしたと説明した。

 JTは、成人喫煙者は喫煙するかどうかを決める前に「適切に情報提供されるべき」で、健康リスクに関しても「継続的に気付かされるべきだ」と認める一方、「写真などの視覚に訴える警告表示サイズをパッケージ面積の85%にまで拡大する措置については、効果があるとは思えず、適切でないと考える」との見解を示した。(c)AFP