【6月26日 AFP】欧州南天天文台(European Southern ObservatoryESO)は25日、太陽系から近い距離にある恒星を周回する3個の「スーパーアース(巨大地球型惑星)」が見つかったと発表した。3惑星は全て、理論上では生命が存在できる領域に位置しているという。

 3惑星は、恒星「グリーゼ667C(Gliese 667C)」を周回する最大7個の惑星群の一部。さそり座(Scorpio)の方向に位置するグリーゼ667Cは、地球からの距離が22光年と比較的近い。3惑星と恒星との距離は、水が液体で存在するのに最適な「ハビタブルゾーン」内にあるという。

 今回の発見をした国際チームの一員である米ワシントン大学(University of Washington)の天文学者、ロリー・バーンズ(Rory Barnes)氏は「近くの恒星が、これほど多くの惑星をハビタブルゾーン内に持つことを見つけたのは、心躍ることだ」と述べている。

 3惑星は、1995年以降に発見されてきた太陽系外惑星の大半を構成する大惑星と比べて小さいため、「スーパーアース」と呼ばれている。発見した天文学チームによると、一度に3個ものスーパーアースが見つかったのはこれが初めてで、こうした惑星を生み出しているとみられる太陽に似た小質量星を見つけ出すことの意義を示す発見だという。

 グリーゼ667Cを含む三連星系「グリーゼ667(Gliese 667)」を構成する3つの恒星は、以前から天文学者らの大きな関心の的となっていた。(c)AFP