【6月25日 AFP】パキスタン政府は24日、2007年に非常事態を宣言し憲法を停止したことと、最高裁長官らを解任したことが憲法違反に当たるとして、ペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)元大統領を国家反逆罪で訴追すると発表した。有罪となれば死刑あるいは終身刑が科される可能性もある。  

 ムシャラフ元大統領は、当時首相だったナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)氏から政権を奪い、1999年から2008年までパキスタンの軍事政権を率いた。今年5月の選挙で首相の座に返り咲いたシャリフ氏は、24日に行った国民議会での演説で「ムシャラフの行為は国家反逆罪に相当する。彼は裁判にかけられるべきであり、法廷にて罪を負わなければならない」と述べた。  

 パキスタンの軍部は元陸軍参謀長でもあるムシャラフ元大統領の訴追に強く反対しており、実際に裁判となれば、文民政権と軍部の対立が予想される。(c)AFP/Nasir JAFFRY