【6月24日 AFP】ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)女子シングルスで連覇を目指すセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は23日、大会開幕を翌日に控えて記者会見に臨み、マリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)の私生活について批判的な発言をしたことで勃発した両者による舌戦に終止符を打つべく、本人に謝罪したと明かした。

 通算16度の四大大会(グランドスラム)優勝を誇るセレーナは、米誌ローリング・ストーン(Rolling Stone)のインタビューで世界ランク3位のシャラポワとブルガリアの男子テニス選手、グリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov)との交際について言及し、これにシャラポワが激高した。両選手の交際について報道では多くが語られておらず、さらにディミトロフはセレーナの元交際相手という噂もある。

 同記事には、「彼女(シャラポワ)はどのインタビューでも『私はすごく幸せ者、とても恵まれている・・・』から始める。まったくつまらないわ。あんなんだからいまだにオシャレなパーティーにも呼ばれないのよ。それに腹黒い彼と一緒にいたいんだったら、突き進めばいいわ」というセレーナの発言が掲載された。

 怒りを抑え切れないシャラポワは22日に行われた記者会見で、セレーナのコーチであり、恋人でもあるフランス人のパトリック・ムラトグルー(Patrick Mouratoglou)について暴露して応戦した。 「私的なことを話したいのであれば、彼女自身の恋愛について語るべきだわ。自分の恋人が離婚寸前の既婚者で子持ちだって」

 ウィンブルドン連覇に向けてマンディ・ミネラ(Mandy Minella、ルクセンブルク)との1回戦を25日に控えるセレーナは、グラスコートのグランドスラム開幕前日に両者の対立がエスカレートすることを避けた。

 さらにこの日の記者会見で世界ランク1位のセレーナは、先週ロンドン(London)市内で行われたWTA選手が参加するパーティーの席でシャラポワに謝罪を試みたとも明かし、このように語った。

  「私が思うに、残念なことにマリアは思いもよらない形でこれまで経験したことのない状況に置かれてしまったんだわ」

  「先に謝るのは私。誰かを傷つけてしまったり、誤解を与えてしまったと感じた時はすぐにでも私から直接謝りたいと思ってる」

  「選手が集まるパーティーでマリアと個人的に話をしたわ。私は彼女に、『聞いて。私が置かれている状況に巻き込まれてしまって気分を害しているのなら、個人的に謝罪したい。この場を借りて私の本心をさらけ出したいし、一連の状況に対して心から申し訳ないと思ってる』と伝えたの」

   コートにおける両者の対決ではセレーナがシャラポワに13連勝しており、直近では全仏オープンテニス(French Open 2013)決勝でセレーナがシャラポワを破っている。

 シャラポワの挑発的な発言や、不仲が取り沙汰されているスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)によるセレーナへの批判は、実はセレーナを動揺させて精神的にダメージを与えようとしているのではないかとの声が上がると、セレーナは思わせぶりな答えを返した。

  「そういう見方もあるわね。ただ、私はそういうことは考えない。(相手のことを考えるのは)コートの上に立った時だけよ」 (c)AFP/Steven GRIFFITHS