【6月23日 AFP】女子テニスのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)は22日、米国内で論議を呼んだ暴行事件に対するセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)の発言を批判した。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)開幕を控え、世界ランク1位のセレーナは思いがけない批判を受けることになった。シャラポワは両者の関係が良好ではないことを露呈するかのように、セレーナは自分の意見を胸にしまっておくべきだったとの見解を示している。

 四大大会(グランドスラム)16勝を誇るセレーナは先日、米オハイオ(Ohio)州ストゥーベンビル(Steubenville)で、アメリカンフットボール部の高校生2人が泥酔した16歳の少女を強姦(ごうかん)し、有罪判決を受けたというニュースに対する自身のコメントで謝罪を余儀なくされていた。

 全仏オープンテニス(French Open 2013)決勝でセレーナに敗れているシャラポワは、「今回の事件に対する彼女のコメントを聞き、とてもガッカリした」と述べた。

 「彼女は自分の結果や功績について話すべきで、それ以外の注目や論争を巻き起こすことについて発言を控えるべきだったわ」

■暴行事件について発言したセレーナ、のちに謝罪を発表

 セレーナは米誌ローリング・ストーン(Rolling Stone)のオンラインに掲載された記事で、暴行事件について言及していた。

 記事の中でセレーナは、「女の子を責めるつもりはないけど、16歳であんなに酔っ払うなんて。他人がくれたお酒を飲むなと親が教えるべきよね」と語っている。

 「16歳よ。なんであんなに飲んで記憶をなくしているの?もっと酷いことが起きてもおかしくない。彼女はラッキーだったわ」

 「私にはわからないけど、彼女は処女じゃなかったかもしれない。だからといって自分の身をああいう状況に置くことが間違いだった。誰かが彼女の飲み物に何かを混入させたのなら話は別だけどね」

 そして19日、セレーナは「ストゥーベンビルで起きた事件は、私にとって本当にショックで、とても悲しくなりました」とコメントを発表し、謝罪している。

 「16歳で暴行を受けたなんて、被害者と加害者、両方の家族にとっても恐ろしい悲劇です。私は現在、被害者のご家族に連絡を取り、記事について彼女に申し訳なかったと伝えようとしています」

 「あの記事に書かれた私の言葉は、とてもとても無神経で思いやりのない言葉でした。ですが、私は事件が彼女のせいだと言ったり、ほのめかしたりするつもりはまったくありませんでした」

(c)AFP