【6月22日 AFP】全米陸上選手権(USA Outdoor Track & Field Championships)は21日、米アイオワ(Iowa)州デモイン(Des Moines)で行われ、男子100メートルはタイソン・ゲイ(Tyson Gay)が今季世界最高記録の9秒75で優勝した。

 8月に行われる第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)の代表選考会を兼ねているこの大会で、ゲイは男子短距離界に君臨するジャマイカのウサイン・ボルト(Usain Bolt)に世界陸上で挑戦する米国トップスプリンターであることを示した。

 スタートで後手に回ったゲイは、50メートル付近で爆発的な加速をみせると力強くゴールに飛び込んだ。

 ゲイは21日に追い風参考で記録した9秒75がまぐれではなかったことを、公式記録として認められる1.1メートルの風の中で行われた決勝で証明した。

 2004年アテネ五輪の男子100メートルで金メダルを獲得し、6日にローマ(Roma)で行われたダイヤモンドリーグ2013(IAAF Diamond League 2013)第5戦、ゴールデンガラ(Golden Gala Roma)の100メートルでボルトに数少ない土をつけたジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin)は、ゲイに終盤及ばなかった。

 ハムストリングの軽い張りに慎重なりながらも、ガトリンは9秒89で2位に入った。

 また、チャールズ・シルモン(Charles Silmon)が、マイケル ・ロジャース(Michael Rodgers)と9秒98で並んだものの、1000分の2秒上回って(シルモンが9秒972、ロジャースが9秒974)3位に入り、世界陸上の切符を手にしている。

 この上位3選手は、8月10日から18日に開催される世界陸上で、五輪2大会で通算6個の金メダルを獲得しているボルトを始めとするジャマイカ短距離陣に挑戦する中心選手となる。(c)AFP/Rebecca Bryan