【6月22日 AFP】サッカーブラジル代表を率いるルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督は21日、ブラジル各地に大規模な抗議デモが波及して以来初めて、政府を支持する姿勢を明らかにした。

 20日には約120万人が路上に繰り出した抗議デモに対し、代表チームの中ではネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)など数人の選手が共感を示す発言をしていたが、スコラーリ監督は、政府も国民にとって最良を求めているのだと述べた。

 スコラーリ監督は、「我々は皆、考えうる限りの全ての面で、より公平な国を求めている。政府内部にいる人々も同じように考えており、その実現に尽力している。我々はそのような人々をとてもじゃないがつるし上げることなどできはしない」と、サルバドール(Salvador)で行われた記者会見で述べた。

「そこ(政府)にいる人々も同じ思いだということを理解しなければならない。多くの場合、状況はそのような方法(デモ)では改善されないものだ」

「我々は、1日では変えようがないが、2年、5年または10年かければ変えることができるその目標に向かって共に努力したいと思っている」

 スコラーリ監督はまた、「私は楽観しているし、我々には問題を解決していく能力があると信じている。今は正常な状態ではないし、我々は1年1年進化している最中なのだ。だから1年、2年、5年、あるいは20年後にはブラジルはもっと素晴らしい国になる。だがそれは1日や2日でできるものではない」と付け加えた。(c)AFP