【6月21日 AFP】米政府による市民監視プログラムの存在を暴露したエドワード・スノーデン(Edward Snowden)氏(29)を、滞在先の香港(Hong Kong)からアイスランドに亡命させる民間チャーター機の用意が整ったと、内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」と関係の深いアイスランドの実業家が20日夜、明らかにした。

 ウィキリークスと提携しているアイスランドのIT企業「データセル(DataCell)」のオラフル・シグルヴィンソン(Olafur Sigurvinsson)代表は、アイスランドのテレビ局Channel2に「われわれの側は準備ができている。チャーター機は明日にも離陸できる状況だ。後は(アイスランド)政府の返答を待つだけだ」と語った。中国企業が所有するチャーター機の費用24万ドル(約2300万円)超は、個人の寄付金で賄ったという。
 
 これに先立ち、ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジ(Julian Assange)氏は19日、スノーデン氏の代理人と接触してアイスランド亡命の可能性を話し合ったと明かしていた。

 米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)が市民監視を行っていた事実を内部告発したスノーデン氏は、前月20日から香港に潜伏しており、インターネットの自由が保証されている国だとしてアイスランドへの亡命に関心を示している。

 アイスランド側も、非公式ながらスノーデン氏の政治亡命の可能性について同氏の代理人と協議したことを認めた上で、亡命には同氏がアイスランド領土内にいることが前提条件となると指摘していた。(c)AFP