【6月19日 AFP】2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)アジア最終予選、韓国対イランの試合について、19日に韓国の新聞がイラン代表を非難した一方で、ツイッター(Twitter)では韓国のサポーターを批判するコメントが見られた。

 18日に韓国の蔚山(Ulsan)で行われたこの試合ではイランが1-0で韓国を下したが、緊迫した戦いの末、激怒した韓国サポーターが、水のペットボトルなどをイラン代表に投げつける事態が起きた。

 一方で韓国代表は、同国の崔康煕(Choi Kang-Hee、チェ・ガンヒ)監督に対してイランのカルロス・ケイロス(Carlos Queiroz)監督が侮辱的なしぐさを行ったと訴えており、国際サッカー連盟(FIFA)による調査が行われるだろうとしている。

 韓国の日刊紙スポーツ朝鮮(Sports Chosun)は、イラン代表の選手や関係者については批判したが、韓国サポーターの思わしくない態度にはあまり触れなかった。

   「勝利が決まった際、イラン人の選手は全員で韓国ベンチまで走り寄り、拳を突き上げたり、侮辱的なジェスチャーをしたりした」と同紙は報じた。

   「相手チームへの誠意はなかった。ただ自らの勝利を祝うのではなく、観客に向かって舌を出したり、罵声を飛ばしたりした。韓国サッカーを罵り、あざ笑った。フェアプレーや、スポーツマンシップという概念は忘れ去られていた」

   「スポーツだけに長けて、スポーツマン精神を重んじない者は、W杯に出場するにふさわしくない」  一方で、韓国サポーターの一部はツイッターで違う見方をしている。

 とあるユーザーは、「イランの選手にペットボトルを投げつけた行為が、我々の国がどれだけ醜いかを世界に知らしめた」とコメントした。

 また、違うユーザーは「イランの選手が自分たちの国旗を持って走り回っているのを見たら嫌な気分になった。しかし、韓国人が彼らにボトルを投げているのを見て、もっと嫌な気分になった」と書き込んでいる。

 その後に行われた予選で、ウズベキスタンがカタールを5-1で破ったにも関わらず得失点差でグループ2位に入ることができなかったため、韓国はW杯本大会出場を果たした。

 韓国代表指揮官から退任する崔康煕監督は、ケイロス監督との争いについては口を開かない意向を示した。

   「これについては何もコメントしない。試合に敗れた後に何を話しても、言い訳にしか聞こえないだろうから」

(c)AFP