【6月19日 AFP】タイの僧侶3人の行動が波紋を広げている。イヤホンを着けてサングラスをかけ、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のバッグを持ち、プライベートジェット機に乗る姿を写した映像が、動画共有サイトのユーチューブ(YouTube)に投稿されたためだ。

 この映像はすでに20万回近く再生されており、仏教徒が大半を占める同国では僧侶の生活態度に関する熱い議論を呼んでいる。僧侶は、何着かの法服以外には物を所有せず、禁欲的な行動に徹するべきとされている。

 タイ国家仏教事務局(National Office of BuddhismNOB)のNopparat Benjawattantnun局長によると、僧侶のうち処分を受けた1人が、昨年11月に勤行のため訪れた首都バンコク(Bangkok)からタイ東北部のシーサケット(Si Sa Ket)に戻る際、ある信者がジェット機をチャーターしてくれたと説明したという。しかし同局長は、「サングラスをかけ、ルイ・ヴィトンのバッグを持つという彼の行動はあまりに派手で、一般の人からの批判を呼ぶものだ」と非難している。

 シーサケット県仏教事務局のVirood Chaipanna局長は、この僧侶(34)を寺院に訪ねたが留守で、フランスにいると聞かされたという。

 タイ国民の約95%が仏教徒だとされている。これは世界で最も高い割合だ。昨年の国家仏教事務局の統計によると、タイにいる僧侶の数は6万1000人を超えている。しかし、薬物摂取や飲酒、ギャンブル、買春などといった僧侶の行動がしばしばメディアの注目を集めている。

 問題の映像は、以下のサイトで閲覧することができる。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=sANFgwoJeic.

(c)AFP