【6月14日 AFP】サッカーコンフェデレーションズカップ2013(Confederations Cup 2013)に臨む日本代表の香川真司(Shinji Kagawa)らが14日、大会へ向けた意気込みを語った。

 香川はまず、2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)出場までの予選の激闘をふり返り、世界のトップレベルで活躍するために何が必要か分かったことが収穫だったと語った。

 日本は4日に行われたオーストラリア戦に1-1で引き分け、世界最速でW杯本大会出場を決めたが、出場決定までの21か月間は平坦な道のりではなかった。

 ドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)からイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)へ移籍した香川自身にとってもまた、試練となるシーズンだった。香川はユナイテッドがリーグ優勝を果たす中、ピッチ内外での適応に務めながら、がまんの移籍1シーズン目を過ごしてきた。

 しかし香川は、そうした経験があってこそより強い選手になれると考えているという。

 国際サッカー連盟(FIFA)の公式サイトに掲載されたインタビューで香川は、「生まれ持った能力はサッカーでは重要な要素ですけど、最終予選で感じたのは、試合終了の笛が鳴るまであきらめないで全力でプレーすることも、同じくらい重要だってことです」と話した。

「ホームとアウェー、どちらも厳しかった予選を通じてそのことを痛感しました。来年の本大会へ向けて糧になる、価値のある経験だったと思います」

 日本代表は現在、コンフェデレーションズカップへ向けて調整のペースを上げている。日本はブラジリア(Brasilia)で15日に行われる大会開幕戦で、開催国のブラジルと対戦する。

■コンフェデ杯では強豪に挑む日本

 グループAに入った日本には、ブラジル戦に続いてイタリア、メキシコという強豪国との戦いが待ち受けているが、香川は、世界最高峰のチームと対戦して、自分たちの力を知ることが日本にとって必要であると考えている。

「対戦相手は素晴らしいチームばかりなので、W杯まであと1年のこの段階で、アウェーでどこまでできるかを見極めるいい機会だと思います」

「こういう準備は必要ですし、雰囲気をつかんで、どのくらいやれるのか測れればと思ってます。僕たちは優勝するつもりですし、となると問題はどうやってそれを達成するか。今はそれをずっと考えています」

 日本と先の3か国の他に、ウルグアイ、2010年のW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)と欧州選手権(UEFA Euro 2012)王者のスペイン、ナイジェリア、タヒチが参加するコンフェデレーションズカップだが、香川はこうしたチームと対戦する機会を前に、委縮するどころか刺激を受けている。

「どのチームにも素晴らしい選手がたくさんいますし、どこもそれぞれ独自のスタイルを持ってます。うちは守りも攻めも連動してやる必要があるし、その上で努力しなければ勝つのは難しい。だけど、だからこそ僕はプレーするんだし、大会が始まるのが待ちきれないんです」

■長友、「海外でのプレー経験が武器になる」

 日本がグループリーグを突破した2010年のW杯ではメンバーに選出されなかった香川とは裏腹に、同大会に出場した長友佑都(Yuto Nagatomo)は、現在の代表は本大会でさらに勝ち進むために必要な経験を備えていると感じている。

 アルベルト・ザッケローニ(Alberto Zaccheroni)監督率いる日本代表には現在、欧州の有力クラブでプレーする選手が数人いる。その1人としてイタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)で主に左サイドに入る長友は、海外でのプレーで培った技量が国際舞台でさらに上の成績を残すための武器になると考えている。

 長友は、「これまでのW杯と比べると、今のメンバーにはディフェンダーとフォワードにも海外でレギュラーとしてプレーする選手が多くなったし、全体にすごく成長してると思います」とコメントした。

「世界の強豪国と同じレベルにあるとは思っていません。僕も含めて、全員がもっともっとハードワークする必要があります。コンフェデレーションズカップも優勝を狙ってますし、日本もやるんだってところを世界に見せたいです」

(c)AFP