アトリエ・アマーロ、ポーランド初の1つ星レストラン
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【6月12日 AFP】長年にわたる共産主義時代の物資不足と、その後の欧米のファストフードの大流行を経たポーランドで今、自国の料理が復活している。質の高い国産食材を使って、伝統的な料理を現代風にアレンジするのがポイントだ。
この動きをリードしているのが首都ワルシャワ(Warsaw)のレストラン、アトリエ・アマーロ(Atelier Amaro)。今年3月に発表された高級レストラン格付けガイドブック、ミシュランガイド(Michelin Guide)の「Main Cities of Europe 2013」版で1つ星を獲得した。ポーランドのレストランがミシュランの星を獲得したのは初めて。国産食材を使った革新的な調理法と創造的な食材の組み合わせが評価された。
ワルシャワの現代アートセンター近くの雑木林の中にひっそりと建っている座席数32のこのレストランは、2011年9月からポーランド料理に現代風アレンジを加えた料理を提供している。
決まったメニューはない。料理は季節ごとに変わり、バイソングラス(ズブロッカ草)や焼いたオークのオイル、野バラの花びら、ネトル(セイヨウイラクサ。ポーランドで採れる茎にとげのあるハーブ)などの食材を使用するのが特徴だ。サンプルのレシピには、ペアメイン(リンゴの1種)入りネトルのスープ、ジンジャーとシナモンで香り付けした綿菓子、ネトルのソルベ、そしてバニラ、ヘーゼルナッツ・エマルジョン、レモン・バーベナの葉を添えたミラベルプラムのスープなどがある。
■豊かなポーランド料理を取り戻す
オーナーシェフのボイツェフ・モデスト・アマーロ(Wojciech Modest Amaro)氏(41)は、電子工学と政治学を学んだ後、英国で料理の修行をした。その後、自分の店を出す前に、スペインのミシュラン3つ星レストラン、エル・ブジ(El Bulli、2011年に閉店した)で腕を磨いた。
アマーロ氏は、できるだけポーランド産の自然の素材を使うことを重要視していると語る。アマーロ氏の妻も「夫が改良して新しくなったポーランド料理を提供して、世界の料理地図にポーランドを加えたい」と話した。
イタリアやドイツ、ユダヤ系、アルメニアの食文化の影響を受けていたかつてのポーランド料理はとても豊かだったが、共産主義によってその多様性は失われ、質素で平凡というイメージになってしまった。
アマーロ氏はAFPに、トイレットペーパーやパンさえ不足していた共産主義時代について「50年間も主な食材は12種程度に限られていた」と話した。「共産主義の時代が終わると、ポーランド人は急速に豊かになり、ファストフードなど欧米のライフスタイルを取り入れた。国産の食材を大切にし始めたのはごく最近のこと」だという。
山と湖があり、バルト海(Baltic Sea)にも面しているポーランドは「豊かな天然の食材に恵まれている。野生のハーブと花の生産では世界5位だし、森のおかげでキノコや獲物も豊富だ」とアマーロ氏。
■良い農家を捜して6万キロ
アマーロ氏は、農薬や防腐剤、添加物を一切使わない伝統農法を実践する小規模農家と契約することで、ポーランド料理を大きく変える決意だ。レストランを開く前に、こうした農家を探して国中を車で6万キロ走った。
ポーランド中部、マツィエヨビツァ(Maciejowice)村のピヨトル・ルトコフスキー(Piotr Rutkowski)さんとマリラ(Maryla Rutkowski)さんの夫婦もそんな農家の1つだ。15年前は数種類のレタスしか出荷していなかったが、現在は2.5ヘクタールの農地でハーブ、キュウリ、イチゴ、トマト、カリフラワー、カボチャ、ズッキーニを生産している。「伝統的な方法で作った野菜の需要が、特に若い人たちの間で伸びていて、出荷するものが足りなくなるときもあるんですよ」とマリラさん。
ベルリン(Berlin)とニューヨーク(New York)での出店を夢見るアマーロ氏は、「ミシュランの星は、世界中に輸出できる素晴らしいポーランド料理を作るのに必要な要素を、われわれがすべて持ち合わせていることを示している」と話した。(c)AFP/Bernard Osser
この動きをリードしているのが首都ワルシャワ(Warsaw)のレストラン、アトリエ・アマーロ(Atelier Amaro)。今年3月に発表された高級レストラン格付けガイドブック、ミシュランガイド(Michelin Guide)の「Main Cities of Europe 2013」版で1つ星を獲得した。ポーランドのレストランがミシュランの星を獲得したのは初めて。国産食材を使った革新的な調理法と創造的な食材の組み合わせが評価された。
ワルシャワの現代アートセンター近くの雑木林の中にひっそりと建っている座席数32のこのレストランは、2011年9月からポーランド料理に現代風アレンジを加えた料理を提供している。
決まったメニューはない。料理は季節ごとに変わり、バイソングラス(ズブロッカ草)や焼いたオークのオイル、野バラの花びら、ネトル(セイヨウイラクサ。ポーランドで採れる茎にとげのあるハーブ)などの食材を使用するのが特徴だ。サンプルのレシピには、ペアメイン(リンゴの1種)入りネトルのスープ、ジンジャーとシナモンで香り付けした綿菓子、ネトルのソルベ、そしてバニラ、ヘーゼルナッツ・エマルジョン、レモン・バーベナの葉を添えたミラベルプラムのスープなどがある。
■豊かなポーランド料理を取り戻す
オーナーシェフのボイツェフ・モデスト・アマーロ(Wojciech Modest Amaro)氏(41)は、電子工学と政治学を学んだ後、英国で料理の修行をした。その後、自分の店を出す前に、スペインのミシュラン3つ星レストラン、エル・ブジ(El Bulli、2011年に閉店した)で腕を磨いた。
アマーロ氏は、できるだけポーランド産の自然の素材を使うことを重要視していると語る。アマーロ氏の妻も「夫が改良して新しくなったポーランド料理を提供して、世界の料理地図にポーランドを加えたい」と話した。
イタリアやドイツ、ユダヤ系、アルメニアの食文化の影響を受けていたかつてのポーランド料理はとても豊かだったが、共産主義によってその多様性は失われ、質素で平凡というイメージになってしまった。
アマーロ氏はAFPに、トイレットペーパーやパンさえ不足していた共産主義時代について「50年間も主な食材は12種程度に限られていた」と話した。「共産主義の時代が終わると、ポーランド人は急速に豊かになり、ファストフードなど欧米のライフスタイルを取り入れた。国産の食材を大切にし始めたのはごく最近のこと」だという。
山と湖があり、バルト海(Baltic Sea)にも面しているポーランドは「豊かな天然の食材に恵まれている。野生のハーブと花の生産では世界5位だし、森のおかげでキノコや獲物も豊富だ」とアマーロ氏。
■良い農家を捜して6万キロ
アマーロ氏は、農薬や防腐剤、添加物を一切使わない伝統農法を実践する小規模農家と契約することで、ポーランド料理を大きく変える決意だ。レストランを開く前に、こうした農家を探して国中を車で6万キロ走った。
ポーランド中部、マツィエヨビツァ(Maciejowice)村のピヨトル・ルトコフスキー(Piotr Rutkowski)さんとマリラ(Maryla Rutkowski)さんの夫婦もそんな農家の1つだ。15年前は数種類のレタスしか出荷していなかったが、現在は2.5ヘクタールの農地でハーブ、キュウリ、イチゴ、トマト、カリフラワー、カボチャ、ズッキーニを生産している。「伝統的な方法で作った野菜の需要が、特に若い人たちの間で伸びていて、出荷するものが足りなくなるときもあるんですよ」とマリラさん。
ベルリン(Berlin)とニューヨーク(New York)での出店を夢見るアマーロ氏は、「ミシュランの星は、世界中に輸出できる素晴らしいポーランド料理を作るのに必要な要素を、われわれがすべて持ち合わせていることを示している」と話した。(c)AFP/Bernard Osser