【6月6日 AFP】今年9月にインドネシアで開かれるミス・ワールド(Miss World)世界大会で、各国代表女性たちはビキニ姿は披露しないことが決まった。主催者のミスワールド機構(Miss World Organisation)が5日、明らかにした。同国で大多数を占めるイスラム教徒に配慮したという。

 137か国の代表女性たちがビーチビューティー部門でビキニの代わりに着る衣装としては、伝統的な巻きスカートなどを考えているという。

 今年のミス・ワールド世界大会はインドネシアの首都ジャカルタ(Jakarta)郊外のボゴール(Bogor)と外国人観光客に人気のリゾート、バリ(Bali)島で開催される。バリ島の海辺は、露出度の高い水着姿で日光浴をする女性たちであふれている。

 だが英ロンドン(London)に拠点を置くミスワールド機構のジュリア・モーリー(Julia Morley)会長はAFPの電話取材に、大会に参加する各国代表女性たちがビキニを着ることはないと断言。人々の感情を害したり、地元文化を冒涜(ぼうとく)しているとみなされるような状況は避けたいと語った。

 インドネシアでは昨年、米歌手レディー・ガガ(Lady Gaga)を「ブラとパンティー」しか身に付けていないと批判するイスラム強硬派の脅迫により、ガガのインドネシア公演が中止に追い込まれた。ほかにも、歌手のビヨンセ(Beyonce)や米ガールズポップグループ、プッシーキャット・ドールズ(The Pussycat Dolls)らも公演では肌を露出しないよう求められた。

 9月開催のミス・ワールド世界大会についても、インドネシアでは物議を醸しており、同国最高位のイスラム教団体、イスラム聖職者協会(National Council of UlemaMUI)は大会の中止を求めている。(c)AFP