【6月4日 AFP】サウジアラビア東部アルコバール(Al-Khobar)に、同国初の女性専用複合スポーツセンターがオープンした。サウジ紙アルワタン(Al-Watan)が3日、報じた。

 新たにオープンした女性専用スポーツセンターには空手やヨガ、フィットネスなどのクラスがあり、外国で訓練を受けたサウジ女性たちがインストラクターを務める。

 シャリア(イスラム法)の厳格な解釈を適用するサウジアラビアでは、公の場での男女同席や公共施設への女性の立ち入りは禁じられている。女性がスポーツをする場は一定の条件を満たした私立学校に限られてきたため、サウジアラビアにはこれまで女性がスポーツをすることができる施設は事実上、存在しなかった。

 国際社会の圧力を受けたサウジアラビア政府は昨年、同国の柔道と陸上の女性選手2人にロンドン五輪出場を許可した。国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)は、この2人の女性選手に、体と頭部を覆う、イスラム法に適合した衣服での競技参加を認めた。

 また前月18日には、ラハ・ムハラク(Raha Moharrak)さん(25)がサウジ女性として初めて世界最高峰エベレスト(Everest、8848メートル)の登頂に成功するなど、サウジ女性はスポーツの世界に足を踏み入れ始めている。(c)AFP