【6月4日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2013)で順当に準々決勝進出を果たしたラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が、4回戦で対戦した錦織圭(Kei Nishikori)は近いうちに世界ランクのトップ10入りを果たすだろうとの見解を示した。

 四大大会(グランドスラム)の同一大会における最多優勝記録となる通算8度目の全仏制覇を目指すナダルは、3日に行われた4回戦で錦織を6-4、6-1、6-3で退け、自身の27歳の誕生日を勝利で飾った。

 23歳の錦織はナダルから8ゲームしか奪うことができず、センターコートで行われたナダルの誕生パーティーを勝利で阻止することはできなかった。

 試合後にナダルは「彼は多くの才能を持った選手だ」とコメントし、試合に敗れはしたものの、力を尽くした錦織を賞賛した。 「現在、彼はランキング上位につけており、向上し続けている。全仏オープンの4回戦でプレーするということは素晴らしいことだ。マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2013)でも好調を見せ、ベスト8入りを果たしたしね」 「僕は彼が間違いなく世界ランクのトップ10に入る選手だと思っている」

■ナダルに敗れた錦織「もっと積極的にプレーすれば良かった」

 一方、日本人男子としては1931年と32年の佐藤次郎(Jiro Satoh)氏以来となる全仏オープン8強入りを目指していた錦織だったが、その目標を達成することはできなかった。

 錦織は試合後、もっと積極的にプレーすれば良かったとコメントしている。 「第2セットはあまりにも受け身、もしくは守備的だったと思う。彼は何度もフォアハンドで打っていたし、僕は第1セットの時よりも大きく横に揺さぶられた」

 2012年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2012)で日本人男子としては80年ぶりとなる準々決勝進出を果たし、今大会では1938年大会以来の全仏16強入りを果たした錦織だが、格上のナダルから勝利を収めることはできなかった。

 昨年の全豪オープンで1995年の松岡修造(Shuzo Matsuoka)氏以来となる日本人男子選手の四大大会ベスト8入りを果たした錦織は、敗退に終わったものの、全仏での自己最高成績だった2回戦敗退を大きく上回る好成績を残している。

 腹部の負傷により2012年の全仏(French Open 2012)を欠場している錦織は、大会前に行われたマドリード・オープンでロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)から勝利を収め、クレーコートでの実力を証明していた。(c)AFP