【6月3日 AFP】(写真追加)香港(Hong Kong)のビクトリア・ハーバー(Victoria Harbour)で人気を集めているゴム製の巨大アヒルのアート作品をまねた「偽アヒル」が、中国本土に出現した。中国メディアが1日に伝えた。

 香港では5月2日、オランダの芸術家、フロレンティン・ホフマン(Florentijn Hofman)氏が制作したゴム製のアヒルのおもちゃの巨大アート作品がビクトリア・ハーバーに浮かべられ、市民や観光客の注目の的となっている。高さ16.5メートルの黄色いアヒルは一時、中の空気が抜けてぺしゃんこにつぶれてしまうアクシデントに見舞われ、まるで海面に目玉焼きが漂っているかのような姿で人々をやるせない気持ちにさせたものの、1週間にわたる修理の末に21日に復活。6月9日まで香港に展示される予定で、市内ではレプリカが販売されたり、レストランでもアヒル料理の特別メニューが提供されるなど、話題を呼んでいる。

 ホフマン氏はこの巨大ゴム製アヒルが人々とパブリックアート作品をつなぐ触媒となることを期待しており、2007年以降、ブラジルやオーストラリアなど9か国13都市の海で「アヒル」を浮かべてきた。

 ところが中国国営の環球時報(Global Times)によると5月31日、東北部天津(Tianjin)に、不動産開発業者の資金援助で作られた「偽アヒル」が登場。また長江日報(Yangtze Daily)によれば翌6月1日には中部武漢(Wuhan)の川岸にも別の1体が姿を現したという。

 偽アヒルはいずれも、大きさは本物よりやや小さめだという。(c)AFP