【6月2日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2013)に参戦する大会第13シードの錦織圭(Kei Nishikori)は、3日に行われる男子シングルス4回戦で、同日27歳の誕生日を迎える大会7勝を誇るラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と対戦する。

 米フロリダ(Florida)州に拠点を置く23歳の錦織は1日に行われた3回戦を突破し、日本人男子選手としては1938年大会の中野文照(Fumiteru Nakano)氏以来、75年ぶりとなる全仏オープン16強入りを果たした。

 4回戦に勝利すれば、四大大会(グランドスラム)では昨年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2012)に続いて自身2度目となる準々決勝進出となる。しかし、錦織は不利な状況に置かれている。

 対戦相手のナダルは今大会でグランドスラム同一大会における最多勝記録更新を目指しており、全仏オープンでは通算56戦55勝という圧倒的な実績を持つ。また、世界ランク15位の錦織にはこれまで4度の対戦で全勝している。

 ベスト16入りを果たした錦織は、「僕が良い成績を残せば歴史を作るというようなことは、ほとんどの大会で言われる。でも僕にとってここにいるのは普通のこと」とコメントした。

 一方のナダルは、ローラン・ギャロス・スタジアム(Stade Roland Garros)では過去を通じて初めて1回戦から2戦連続で第1セットを落としており、いまだに本領を発揮できていない。

 今年の大会ではこれまで雨による寒さの影響を受けており、晴れて乾燥したコンディションで迎えた3回戦では第27シードのファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini、イタリア)をストレートで下している。

 グランドスラム通算11個のタイトルを持つナダルは、錦織との初対戦となった2008年のエイゴン選手権(AEGON Championships)では1セットを奪われたが、その後の3試合ではストレートで勝利を挙げている。

 錦織もナダルもここ数年で複数の故障に見舞われている。そんな錦織に対して前回王者のナダルは尊敬の念を抱いていることを認めている。

「彼はすごい才能を持った選手だ。けがから復帰する苦労は僕も知っている。彼はけがを克服し、ランキングも自己最高に高めた。プレーも絶好調だし、すばらしい結果もついてきている」

「圭をいつもリスペクトしているし、本当にすばらしい選手。すごく攻撃的なテニスができるんだ」

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