【6月1日 AFP】グルジアのミヘイル・サーカシビリ(Mikheil Saakashvili)大統領が、横領した公的資金を使い、米国で100万円余りするボトックス治療を受けたとの疑惑が浮上している。

 グルジアの検察当局は31日、具体的な捜査対象は明らかにしなかったものの、国家予算の横領をめぐる大規模な捜査を開始したと発表。当局者の1人は「これに関与した可能性があれば、それがどんな人物でも尋問する権利が検察にはある。その人物は、グルジア大統領である可能性もある」と述べた。

 反サーカシビリ系のテレビ局Imediが31日に放送した書類の内容によると、大統領は2009年と11年に米ニューヨーク(New York)を訪れた際、計1万1000ドル(約110万円)以上の公費を使って美容整形手術を受けたとされる。

 また書類には、大統領が英国で約9000ドル(約90万円)の公費を使い、ある米国人女優のヌード写真を購入したとも書かれていた。

 こうした疑惑に対し、サーカシビリ大統領率いる「統一国民運動(United National Movement)」の所属議員は、書類の信頼性には疑いがあると述べた他、同じような疑惑が今年浮上したものの、信憑性がないことが分かったことを指摘している。前回の疑惑では、大統領はウクライナのビクトル・ユーシェンコ(Viktor Yushchenko)大統領と共に公費をサウナに使ったとされた。(c)AFP