【5月30日 AFP】中国東部・浙江(Zhejiang)省金華(Jinhua)にあるアパートのトイレの排水管から新生児が救助された事件で、地元当局は29日、新生児がトイレに落ちたのは事故であり、母親に対する刑事訴追は行わないと発表した。新生児の健康状態に問題はないという。

 母親は22歳の未婚女性で、妊娠の事実を秘密にしていた。25日にトイレに行った際、突然産気づいた。

 地元警察や報道によると、消防隊や医師らは、直径10センチメートルの排水管に詰まった新生児を1時間近くかけて救出した。新生児の体には胎盤がついたままだっただという。

 匿名でAFPの取材に応じた地元警察の関係者は、「捜査の結果、事故だったことが分かっている」と述べ、母親を刑事訴追しない意向を示した。それ以上の詳細は明かさなかった。

 当局や報道によると、新生児は顔や手足に傷を負い、浦江県人民病院(Pujiang People's Hospital)の保育器に入れられた。院長がAFPに語ったところでは、健康状態に問題はなく、退院できる状態にあるが、「家族はまだ引き取りに現れていない」という。

 警察によると、母親は出産の合併症を起こし、深刻な容体にある。当局は、父親を探しているが、まだ見つかっていない。(c)AFP