【5月26日 AFP】米国の10代の若者たちは、自分自身に関するより多くの情報をソーシャルメディア・サイトで公開している一方、プライバシー保護のための対策もしっかり行っていることが調査で明らかになった。

 米国の世論調査機関、ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が率いる「インターネットと米国人の生活プロジェクト(Internet & American Life Project)」が、ハーバード大学(Harvard University)バークマンセンター(Berkman Center)と共同で全米の12~17歳の若者を対象に行った調査の結果が21日、発表された。

 ソーシャルメディア・サイトに自分の写真を掲載している若者は回答者の91%で、2006年の79%から大幅に増加した。また、住んでいる市や町を明らかにしている若者は71%、電子メールのアドレスを公開している若者は53%だった。

 ただし、交流サイト(SNS)のフェイスブック(Facebook)を利用している若者の60%は、自分のプロフィールを限られた人しか閲覧できない「プライベート」に設定していた。さらにフェイスブックのプライバシー設定については56%が、「全く難しいと思わない」と答えた。また、第三者が自分のデータにアクセスすることを心配している若者の割合は比較的少なく、「とても心配」と答えたのはわずか9%だった。

 この他、フェイスブック上のネットワークは、男子よりも女子が、また10代前半の子どもよりも10代後半の若者の方が、大きく広がる傾向があることが分かった。

 一方、調査チームは、10代の若者を交えたグループ対話でのやりとりから「フェイスブック熱が冷め始めている」とも指摘した。報告書によると若者たちは「大人のユーザーが増えていることを嫌っており、またフェイスブック上の友人による意味のない情報の共有を不愉快に感じ、起きている出来事を逐一、知らされることに疲れている」。さらに「フェイスブック上で自分の評判を管理する必要性から来るストレスもまた、熱が冷める一因になっているという。ただし、フェイスブックは依然、さまざまな交流が生じる場所で、それらに乗り遅れないためには、フェイスブックを利用し続ける必要があると米国の若者たちは感じているようだ。

 その他、米国の若者たちの関心がツイッターに移ってきている点も指摘されている。ツイッターを使用している10代の若者は2011年には16%だったが、現在は24%に上っている。しかし今のところ、フェイスブック上の「友達」の数が平均300人である一方、ツイッター利用者の「フォロワー」の数は平均79人にとどまっている。(c)AFP