【5月23日 AFP】英ロンドン(London)南東部ウーリッチ(Woolwich)にある英軍兵舎近くで22日午後、兵士とみられる男性が男2人に刃物で切りつけられ殺害される事件が発生した。男2人はイスラム過激派とみられ、デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相は、「テロ事件である可能性は濃厚だ」との見解を示している。

 目撃者の証言によると、銃1丁と刃物を持った男2人は、白昼堂々と路上で男性を襲った後、現場にとどまり、通行人に写真とビデオを撮影するよう頼んだ。

 撮影された映像の中では、血まみれのナイフと肉切り包丁を持った黒人の男が、「われわれは、戦いをやめないことを全能なるアラーに誓う」とカメラに向かって述べている。ロンドン特有のアクセントで話す男は、「彼らがわれわれと戦うように、われわれも彼らと戦わなければいけない。目には目を、歯には歯をだ」「女性がこれを目撃しなければいけなかったことを謝罪する。だがわれわれの土地では、女性は同じものを見なければいけない。おまえたちは決して安全ではない。自分たちの政府を排除せよ。彼らはおまえたちのことを気にとめていない」と続けた。

 事件を受け、政府は緊急対策委員会を召集した。

 地元警察によると、男2人は警察に撃たれ、ロンドンの別々の病院に運ばれた。現在は傷の手当てを受けているという。(c)AFP/Robin MILLARD