【5月21日 AFP】米国を訪問中のテイン・セイン(Thein Sein)ミャンマー大統領は20日、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領がミャンマーにおける反イスラム攻撃を食い止めるよう求めたことを受け、自国内での暴力行為と差別の終結を呼びかけた。

 かつて世界から非難を受けていたミャンマーの首脳が米国を訪れたのは約50年ぶり。テイン・セイン大統領は、ホワイトハウス(White House)での歴史的な首脳会談後のスピーチで、ミャンマーには「より包括的な国家意識」が必要だと語り、同国内で迫害を受けているイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)人の苦境については直接言及しなかったものの、最近の民族間の暴力行為について「極めて悲劇的」との認識を示した。

 2011年に名目上は文民として大統領に就任し一連の改革に着手したテイン・セイン大統領は、オバマ大統領との会談を通じて、何十年も続いた軍事政権を経てミャンマーは確実に変化しつつあるというメッセージを改めて発信した。(c)AFP