【5月21日 AFP】タイ北部のチェンマイ(Chiang Mai)で開かれたアジア太平洋地域の水の安全保障を話し合う「第2回アジア・太平洋水サミット」で、各国首脳は20日、減少しつつある水資源の共有で協力しなれれば、水をめぐる激しい争いが衝突を招く恐れがあると警鐘を鳴らした。

 人口増加で水の需要が拡大している中央アジアから東南アジアの地域では、水確保への取り組みが隣国間での緊張を引き起こしている。

 力強い経済成長にもかかわらず、アジア大平洋地域の人々の大部分は今も安全な水が不足している状態にある。急速に進む都市化や気候変動、農業セクターの需要増加が、不足している水の供給にさらなる圧力を加えている。

 タイのインラック・シナワット(Yingluck Shinawatra)首相は講演で、「資源をめぐる争いが生じる可能性がある」とし、「この地域のいずれの国も、独力ではこれらの課題に対処することはできない」と述べた。

 サミットは、自然災害からの地域の復興力の強化や、水資源管理の技術的スキルの共有、水の安全保障を最優先課題とすることを誓約する「チェンマイ宣言」を採択した。(c)AFP/Aidan Jones