【5月18日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は17日、地球から8億5000万光年離れた銀河「4C+29.30」の画像を公開した。複数の波長の放射線を合成した画像で、超大質量ブラックホールの強力な重力が、いかに巨大なエネルギーを生み出すかを示している。

 画像の青い部分はNASAのチャンドラX線観測衛星(Chandra X-ray Observatory)が観測したX線、金色はハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)が捉えた可視光線。ピンクは全米科学財団(National Science FoundationNSF)の超大型干渉電波望遠鏡群(Very Large ArrayVLA)が観測した電波。

 この電波放射は、銀河の中心部にあるブラックホールから2方向に高速で吹き出る粒子から放たれている。このブラックホールの推定質量は、太陽の約1億倍。噴出する粒子の端部分には、銀河の外に位置する広大な電波放射の領域が確認できる。(c)AFP