【5月15日 AFP】死亡したドナー(臓器提供者)から摘出した子宮の移植を世界で初めて受けたトルコのデルヤ・セルト(Derya Sert)さん(23)が、妊娠中絶手術を受けたことが分かった。

 トルコ南部アンタリヤ(Antalya)県にあるアクデニズ大学病院(Akdeniz University Hospital)の担当医らが14日、声明で明らかにした。体外受精した胚の移植を受けて妊娠したセルトさんは「妊娠8週目だったが、健診の結果、胎児の心拍が確認できなかった」という。

 先天的に子宮がない女性は世界で5000人に1人いるとされる。セルトさんは移植後、1年6か月をかけて子宮が機能していることを確認した後、体外受精で妊娠していた。

 死亡したドナーから子宮の移植を受けたのはセルトさんが初めてだが、初の生体移植は2000年、サウジアラビアで行われた。しかし重度の血液凝固が起きたことから、子宮は移植から99日後に摘出された。(c)AFP