【5月13日 AFP】サウジアラビア保健当局は12日、中東や欧州で感染者が確認されているSARSSevere Acute Respiratory Syndrome、重症急性呼吸器症候群)ウイルスに似た新型コロナウイルスによる同国での死者数が15人に上ったことを明らかにした。

 首都リヤド(Riyadh)で記者会見したアブドラ・ラビーア(Abdullah al-Rabia)保健相は、サウジアラビアで初めて感染が確認された昨年8月以降の感染者は24人で、このうち15人が死亡したと発表した。さらに3人の感染が疑われるという。

  世界保健機関(World Health OrganisationWHO)の7日時点の発表では、新型ウイルスによるサウジアラビアでの死者数は11人だった。

NCoV-EMC」と呼ばれるこの新型ウイルスは、10年前に東アジア地域で動物を感染源として800人余りが死亡したSARSウイルスの近縁種。WHOによると、2012年9月に初の感染が記録されて以来、全世界で34人の感染者が確認され、このうち18人が死亡している。 

 最も死者が多いのはサウジアラビアだが、ヨルダン、ドイツ、英国、フランスでも感染者が報告されており、仏北部リール(Lille)では現在も患者2人が病院に収容されている。(c)AFP