【5月9日 AFP】約1億年前に現在のアフリカ大陸と南米大陸が分裂し、大西洋ができた際に沈んだとされる大陸の一部が、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)から1500キロ沖の大西洋海底で見つかった可能性を6日、ブラジルの地質学者チームが発表した。

 ブラジル地質調査所(CPRM)のロベルト・ベンチュラ・サントス(Roberto Ventura Santos)局長によると、この花こう岩試料は2年前、ブラジル領海と国際水域の間にある「リオグランデ海膨(かいぼう、Rio Grande Elevation)」と呼ばれる海山で掘削中に発見されたもの。

 花こう岩は、陸特有の岩と考えられている。

 ベンチュラ局長は現地報道サイトG1に対し「アトランティス大陸の可能性がある。ほぼ確信しているが、われわれの仮説を強化しなければならない。年内に同じ地域でさらに岩石試料を採取するために掘削を実施し、その際に最終的な(科学的)認識を得られるだろう」と語った。

 チームは当初、発見は誤りだと考えていたという。しかし前月、ブラジルと日本の研究者たちが日本の海洋研究開発機構(Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology)の有人潜水調査船「しんかい6500(Shinkai 6500)」に乗り込み、ブラジル沿岸に対する位置にある海底地形を調査した。この分析から(大陸の一部だとする)説が強化され、この一帯は数百万年前に消えた大陸の一部かもしれないとみなされるようになったという。(c)AFP