【5月7日 AFP】陸上、男子100メートルでジュニア世界タイ記録となる10秒01を記録した高校生の桐生祥秀(Yoshihide Kiryu)が、今季の目標タイムを9秒96に定めた。

 17歳の桐生は、29日に行われたレースで10秒01を記録した後、洛南高校の部室の黒板に今シーズンの目標を書き込んだ。

 5日に行われたセイコーゴールデングランプリ陸上2013東京(Seiko Golden Grand Prix 2013 Tokyo)に出場後、桐生は記者団に対し、「ぱっと思いつきました。深く考えずに書いた数字を超えることが何度もあった」とコメントした。

 同校陸上部では、部員が黒板に自分たちの目標を書き込んでいる。

 昨年、黒板に10秒30と記した桐生は10月に18歳以下の世界新記録となる10秒21を記録すると、1か月後には10秒19と自身の記録を更新した。

 初めての国際大会となった5日のレースは、1.2メートルの向かい風もあって10秒の壁を破れず、10秒40の3位に終わった。

 桐生がもし9秒96を出せば、日本記録の更新とともに、アジア出身の選手として初めて10秒台の壁を破ることになる。

 日本記録は、1998年に伊東浩司(koji Ito)氏が記録した10秒00。同記録は2007年までアジア記録だったが、ナイジェリア生まれでカタール国籍のサミュエル・フランシス(Samuel Francis)が9秒99で記録を更新している。(c)AFP