【5月4日 AFP】バングラデシュの首都ダッカ(Dhaka)近郊で起きたビル崩壊事故を調査している同国内務省の主任調査官は3日、事故の原因はビル内に違法に設置された4基の発電機による振動だったとの初期調査結果を明らかにした。軍関係者によると、事故の死者は525人に上り、さらに数十人が依然として行方不明になっている。

 主任調査官がAFPに語ったところによると、崩壊した8階建てビルの中の、縫製工場が位置していた上層部には、4基の大型発電機が各階ごとに違法に設置されていた。「停電後に始動したこれら発電機の振動が、数千台ものミシンの振動と一緒になって、崩壊を誘発した」。各階は「トランプのカードの束のように」重なり落ち、ビルは5分以内に崩壊したという。最終調査結果は崩壊現場での作業完了後に提出される予定だ。

 主任調査官によると、崩壊したビル「ラナ・プラザ(Rana Plaza)」は工場ではなく商業施設のために建てられたものであり、ビル所有者が建築材料に必要な基準を満たしていない鉄筋やれんがなどを使っていたために、振動に耐えられなかったとみられる。(c)AFP/Shafiq Alam