【5月2日 AFP】北朝鮮の最高裁判所は、同国に対する「敵対行為」の罪で逮捕・起訴された韓国系米国人の観光ガイド、ペ・ジュンホ(Pae Jun-Ho、米国名:ケネス・ベ、Kenneth Bae)さんに、15年の労働教化刑を言い渡した。国営朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)が2日、伝えた。

 ペさんは昨年11月、北東部の港湾都市・羅先(Rason)から北朝鮮に密入国した疑いで北朝鮮当局に身柄を拘束されていた。KCNAによると、ペさんは裁判で「北朝鮮国家の転覆を画策した」罪を認めたという。

 韓国の人権活動家はAFPに対し、ペさんが拘束されたのは貧困状態にある北朝鮮の子どもたちの写真を撮影したためとの見方を示した。

 米国は、人道的見地からペさんを解放するよう北朝鮮に求めていた。米当局によるとペさんは有効な査証を所持した上で北朝鮮に入国しており、今後、ペさんが北朝鮮に「政治交渉の切り札」として利用される恐れがあるという。(c)AFP