【5月1日 AFP】ロシア陸上競技連盟(Russian Athletics)は30日、2012年ロンドン五輪の女子円盤投げ銀メダリスト、ダリア・ピシチャルニコワ(Darya Pischalnikova)に2度目のドーピング違反があったとして、10年間の出場停止処分を科した。同五輪のメダルも剥奪されるとみられる。

 同連盟は、2006年の欧州陸上競技選手権(The 19th European Athletics Championships)で優勝を果たしているピシチャルニコワについて、2012年5月20日に行われた競技外ドーピング検査で提出されたサンプルから、禁止薬物のオキサンドロロン(Oxandrolone)が検出されたと発表した。

 27歳のピシチャルニコワは、2008年の北京五輪直前にもドーピング違反が発覚し、2年間の出場停止処分を受けている。連盟は今回の処分を受けて、2012年5月20日から11月2日までの同選手の記録はすべて取り消されると発表した。

 8月に第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Mowcow)が開催されるのに先がけて、ロシア陸連は強い反ドーピングの姿勢を見せるため、多数の選手に処分を科しているが、今回また1人、輝かしい成績を残してきた選手が処分を受けることとなった。

 ロシアについては、4月に2004年アテネ五輪の女子ハンマー投げ金メダリスト、オリガ・クゼンコワ(Olga Kuzenkova)に2年間の出場停止処分が科されたのを初め、多数の選手に処分が下ったことをきっかけとして、世界陸上の開催権をはく奪すべきだとの声が各所から出ている。(c)AFP