【5月1日 AFP】欧州人権裁判所(European Court of Human Rights)は4月30日、職権乱用罪で服役中のユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)ウクライナ前首相の収監は違法だとの判断を下した。

 無実を訴え、政敵のビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領による謀略を主張してきたティモシェンコ氏は、「当局の汚くて黒い嘘がようやく取り除かれた」とし、これで自身が政治犯であることが事実上認められたとする声明を出した。

 ティモシェンコ氏の収監をめぐり、欧州連合(EU)とウクライナの関係は悪化した。EUは同国との貿易協定の調印を拒み、ティモシェンコ氏の釈放を求めている。

 同氏の弁護士は欧州人権裁判所の判決を受けて、「ヤヌコビッチ大統領はもうティモシェンコ氏を即座に釈放するしなかい」と語った。 (c)AFP/Arnaud BOUVIER