【4月22日 AFP】中国南西部・四川(Sichuan)省の雅安(Ya'an)市蘆山(Lushan)県で20日午前に発生した地震の死者・行方不明者は200人を超えた。壊滅的な打撃を受けた村々では21日も何千人もの救助隊員が必死の救出活動を続けている。

 国営新華社(Xinhua)通信は地元当局の発表として、少なくとも186人が死亡、1万1300人以上が負傷、21人が行方不明になっていると伝えた。被災地に入る道路では交通渋滞が相次ぎ、20キロメートルもの渋滞になったところもあるなど、救出作業の妨げになっている。

 3月に就任したばかりの李克強(Li Keqiang)首相は、最初の24時間が「救命の最も大事な時間」と救出活動を指揮するために20日に被災地へかけつけ、21日に北京(Beijing)に戻ったと国営ラジオの中央人民放送(China Radio National)が伝えた。

 地震国日本は、尖閣諸島(Senkaku Islands)問題で中国との緊張関係にあるが、安倍晋三(Shinzo Abe)首相は今回の地震で「日本は最大限の援助を行う用意がある」と述べた。

 またカトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は21日、サンピエトロ広場(St Peter's Square)での日曜礼拝で、地震で被災した多数の人のために祈りをささげた。

 中国外務省は援助を申し入れてきた国際社会に感謝しつつ、被災地に到達するのが困難なため「現時点では海外の救助隊と医療物資は必要とされていない」と語った。(c)AFP/Neil Connor