【4月15日 AFP】ソマリアの首都モガディシオ(Mogadishu)で14日、武装した9人の男が裁判所の建物を襲撃し、うち6人が爆弾ベストで自爆し、民間人を銃撃した別の3人は治安要員らに射殺された。ソマリア当局によると攻撃は3時間に及び、民間人にも5人の犠牲者が出た。裁判長や裁判所の上級職員は全員無事だった。

 また、この攻撃とほぼ同時刻に空港近くで、トルコの援助物資を運んでいた車列が遠隔操作の自動車爆弾による攻撃を受け、目撃者によると通り掛かった女性2人を含む5人が死亡した。トルコ赤新月社は、ソマリア人運転手1人が死亡、他にトルコ人3人が軽傷を負う人的被害を受けたと発表した。

 国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)と関連のあるイスラム過激派組織アルシャバーブ(Shebab)は犯行声明を出した。アルシャバーブのスポークスマンはAFPに対し「これは聖戦であり、裁判所の建物で会議をしていた不信心者を狙った。ソマリアを侵略者から解放するまで続ける」と述べ、国連(UN)支援下で昨年樹立された政府に対する攻撃を続ける姿勢を示した。

 アルシャバーブは海沿いの首都モガディシオの大部分を支配下に置いていたが、モガディシオ市内の拠点を放棄した2011年8月以降は、政府に対するゲリラ戦術に立ち戻っている。

 ソマリアのハッサン・シェイク・モハムド(Hassan Sheikh Mohamud)大統領は声明の中で、「今回の攻撃はテロリストが自暴自棄になっていることを示している。根拠地すべてを失い、ソマリア全土で完全に衰退している」と述べた。(c)AFP