【4月10日 AFP】セルビアの首都ベオグラード(Belgrade)から約50キロ離れた小さな村で9日未明、男が2歳児を含む親族や隣人13人を次々に射殺した。警察が発表した。同国で過去20年に起きた同様の事件の中では最悪のものとなった。

 事件を起こしたとされるのは、従軍経験のあるリュビサ・ボグダノビッチ(Ljubisa Bogdanovic)容疑者(60)。犠牲者の大半は就寝中に頭部を撃たれた。最後に妻を撃ち自殺を図ったが、2人とも死に至らず重傷だという。

 警察によると、射殺されたのは男性6人と女性6人、2歳児の計13人で、ボグダノビッチ容疑者の母親と息子(42)も含まれていた。うち1人は銃撃により重傷を負い、搬送先の病院で死亡した。近隣住民の話では、犠牲者の大半がボグダノビッチ容疑者の親族だったという。犯行の動機は今のところ不明。

 近隣住民によると、ボグダノビッチ容疑者は1990年代にクロアチアで起きた紛争でセルビア人兵士として戦った経験があり、銃の所持許可を持っていた。去年、肉体労働職を失って以降は農業に従事していた。

 近くに住む60代の女性はAFPに対し、「最高の隣人だった。こんなことが起こる予兆は一切なかった」と動揺を隠せない様子で語った。(c)AFP/Katarina Subasic